不動産業界への志望動機は自己分析から導こう!5つのステップを大公開
2025/04/05
投稿者:武藤翼
「不動産業界に就職したいけど志望動機が思いつかない」
「内定確率が高い志望動機はどう書けば良いの?」
結論からいうと、不動産業界への志望動機は過去の実績や自分の考えを言語化しましょう
なぜなら、志望動機はAIやネット記事から参照したものではなく、オリジナルの方が結果的に内定確率が高まるからです。
本記事では、不動産業界への志望動機を5つのステップで考える方法を紹介し、志望動機の具体例を3つ解説します。
不動産業界への就職を目指す方は、ぜひ最後までお読みください。
世の中に出ている志望動機の例文では内定はもらえない
ネット上には数多くの志望動機例文が溢れていますが、そのまま使っても内定獲得は難しいでしょう。
企業の人事は、Webサイト上に数えきれないほどの志望動機の例文があることを知っているからです。
不動産業界に就職したい方に向けて、以下の3つに分けてもう少し詳しく理由を紹介します。
- 人事は応募者の本質を見極めるプロ
- ネット検索やチャットGPTの文章はすぐにバレる
- 採用したい人材は素直で企業の文化にマッチする人
順番に解説していきます。
人事は応募者の本質を見極めるプロ
採用担当者は数百、時には数千もの履歴書や志望動機を見てきたプロです。
そのため、一目で「コピー&ペースト(コピペ)」や「テンプレート」の志望動機か区別ができます。
たとえば、「御社の企業理念に共感し」「貴社の事業に貢献したい」といった定型文は、具体性に欠けています。
採用担当者からすると、「本当にこの会社で働きたいのか」と感じるかもしれません。
あなた自身の言葉で書かれた、オリジナリティのある志望動機を考えて記載しましょう。
ネット検索やチャットGPTの文章はすぐにバレる
最近では、チャットGPTなどのAIツールを使って志望動機を作成する人が増えてきました。
一方で、AIが生成した文章には特有の癖があるため、そのまま利用してしまうとマイナス評価を受ける可能性があります。
たとえば、不自然な言い回しや、同じような言葉の繰り返しなどが挙げられます。
加えて、ネット上の例文は、多くの応募者が参考にしているため、似たような内容になりやすいです。
自分の言葉で書かれた志望動機の方が、他の候補者と差別化になり内定獲得に近付きます。
採用したい人材は素直で企業の文化にマッチする人
不動産業界に限らず、多くの企業が「素直で企業文化にマッチする人材」を求めています。
素直な人材は、新しい仕事や環境に柔軟に適応できる傾向にあるからです。
不動産業界は法改正や市場動向の変化が激しく、常に学び続ける姿勢が求められます。
お客様の大切な資産に関わる仕事だけに、会社のルールや方針を理解し、誠実に従う姿勢も重要です。
たとえば、チームワークを重視する企業では協調性のある人、成果主義の企業では個人の実績にこだわる人を採用するなどがあります。
面接時に個々人の特性を見極めたい場合、コピペの志望動機からでは自分の強みやカルチャーフィットの部分を伝えきれません。
自分自身の言葉で「なぜその企業で働きたいのか」を率直に伝えるのが、結果的に内定につながります。
書類で落ちるNGな志望動機の書き方3選
不動産業界への就職で、NGな志望動機の書き方は以下の3つです。
- やる気や気持ちだけが書かれている
- アピールポイントが過去のエピソードや職歴との一貫性がない
- 御社に貢献したいという抽象的な表現をしている
順番に解説します。
やる気や気持ちだけが書かれている
「不動産業界で頑張りたいと思います」「お客様の住まい探しをサポートしたいです」といった、やる気や気持ちだけを述べた志望動機は印象に残りません。
たとえば以下のような内容が挙げられます。
「不動産業界に興味があり、お客様の理想の住まい探しをサポートしたいと考えております。貴社の企業理念に共感し、一生懸命頑張りたいと思います」
具体性や数字的な根拠が一切無いため、NGな志望動機といえます。
「なぜ不動産業界なのか」「なぜその会社なのか」「どのように貢献できるのか」という点が明確ではないのです。
自らの経験や実績を交えながら、不動産業界でどのように活躍できるか具体的に伝わる内容が理想的な志望動機です。
あなただけが持っている具体的な実績や、他人から受けた具体的な評価を記載しましょう。
アピールポイントが過去のエピソードや職歴との一貫性がない
具体的なNG事例は以下のとおりです。
「私の強みは粘り強さです。不動産営業は成約までに時間がかかることも多いと思いますが、諦めずに取り組める自信があります」
実際の職歴を見ると、過去3社で1年未満の短期離職を繰り返しているケースがあります。
採用担当者からすると「記載事項と実績が合わない」と判断するでしょう。
アピールポイントと一貫性のある志望動機の書き方は、以下のような例があります。
アピールポイント | 過去の実績 |
コツコツ努力できる | 部活動で成果を上げた、難関資格を取得した、難関大学に合格した |
コミュニケーション力が高い | 部活でキャプテンを務めた、サークルの代表として成果を出した |
コミット力が高い |
数字にこだわってトップセールスになった |
具体的なエピソードを交えて、説得力のある志望動機を作成しましょう。
御社に貢献したいという抽象的な表現をしている
「御社に貢献したい」「御社の発展に寄与したい」といった記載をしているケースです。
「不動産業界で培った経験を活かし、御社の業績向上に貢献したいと考えております」や「御社の一員として、不動産市場の発展に寄与できるよう努力いたします」などがあります。
採用担当者は「具体的に何ができるのか」「どのような成果を出せるのか」が知りたいです。
具体的な記載例は以下のとおりです。
- 「前職では月間5件の成約を達成し、営業部門で売上トップ3に入りました。この経験を活かし、御社でも月間成約件数の向上に貢献したいと考えています」
- 「宅地建物取引士の資格を活かし、契約業務のスピードと正確性を向上させることで、お客様満足度の向上に貢献します。前職では契約書類の作成時間を平均30%短縮した実績があります」
具体例を参考に、数字を交えて採用後の活躍をイメージできるような文章を作成しましょう。
不動産業界への志望動機を考えるための5つのステップ
不動産業界を目指す方に向けて、志望動機を作成するための5つのステップを紹介します。
- 思いつく限りの志望動機を紙に書き出す
- もっとも大切な動機を3つ選ぶ
- なぜその3つを選んだのか更に思いつく限り言語化する
- 伝えたい志望動機を選ぶ
- 結論ファーストで志望動機を文章にする
順番に解説します。
1.思いつく限りの志望動機を紙に書き出す
始めに、思いつく限り不動産業界を志望した動機を紙に書き出しましょう。
たとえば以下のような動機があります。
- 不動産業界に興味がある
- 人の人生の大きな決断に関われる仕事がしたい
- 住まいを通じて人の幸せに貢献したい
- 営業として成果を出したい
- 不動産の知識を身につけたい
- 将来は独立して不動産会社を経営したい
- 前職の営業スキルを活かせる
- 実家が不動産関係の仕事をしていて身近に感じる
- 自分が引っ越した時に不動産屋さんにお世話になった
- 建物や街づくりに興味がある
- 高収入を得たい
- 不動産投資について学びたい
- 地元の活性化に貢献したい
最低でも10個は記載しましょう。
良し悪しを判断せず、思いついた内容を言語化するのが目的です。
2.もっとも大切な動機を3つ選ぶ
書き出した志望動機の中からもっとも大切だと感じる3つを選びます。
具体例は以下のとおりです。
- 人の人生の大きな決断に関われる仕事がしたい
- 前職の営業スキルを活かせる
- 将来は独立して不動産会社を経営したい
選ぶ際のポイントは、「本当に自分が大切にしている価値観」「他の人とは違う自分ならではの理由」「具体的なエピソードで裏付けられる理由」を意識しましょう。
3つ絞れない方は、2つあるいは4つでも構いません。
3.なぜその3つを選んだのか更に思いつく限り言語化する
3つ選んだ志望動機について、「なぜ選んだのか」をさらに深掘りします。
深堀りの手順は、以下のとおりです。
- なぜそれが大切なのか
- いつからそう思うようになったのか
- どのような経験がきっかけになったのか
- それによって何を実現したいのか
「人の人生の大きな決断に関われる仕事がしたい」場合の深堀りは以下のとおりです。
- 自分が初めて一人暮らしをした時、不動産屋さんの丁寧な対応で安心できた
- 住まいは人生の基盤であり、その選択は人生を大きく左右する
- お客様の人生の重要な場面に立ち会えることにやりがいを感じる
- 「ここに決めて良かった」と言ってもらえる瞬間に喜びを感じたい
あくまで例ですが、志望動機で記載する実績や数値ない場合は、ステップ2に戻って繰り返し考えてみましょう。
4.伝えたい志望動機を選ぶ
不動産業界における3つの志望動機の中から、最終的に伝えたい1つの志望動機を選びます。
他の2つはストックとして、面接時のエピソードトークなどで伝えましょう。
3つの中から志望動機を選ぶ基準としては、以下が挙げられます。
- 志望企業の求める人材像に合致しているか
- 自らの経験や実績で裏付けられるか
- 他の応募者と差別化できるか
- 自分が本当に情熱を持っているか
もしも時間に余裕がある場合は、応募企業や職種ごとに志望動機を書き換えるがおすすめです。
一般的には、複数企業に応募できる志望動機を考えるケースが多いです。
他の候補者との差別化を考えるなら、有効な手段の一つといえます。
5.結論ファーストで志望動機を文章にする
選んだ志望動機を結論ファーストで文章にします。
採用担当者は、複数の候補者の中から面接に進める方を選定しています。
そのため、一人ひとりの書類をすべて読まずに、大まかな部分を読む傾向にあります。
結論ファーストで記載すると、最初に最も伝えたい文章が書かれているため、書類通過率が高まります。
具体的な文章は以下のとおりです。
「前職の保険営業で培った提案力と成果へのこだわりを、不動産業界でさらに発展させたいと考え、御社を志望しました。保険営業では、お客様のライフプランに合わせた提案を行い、月間MVPを3回獲得した実績があります。お客様の潜在的なニーズを引き出すヒアリング力には自信があります。
不動産は人生でもっとも大きな買い物であり、その決断に関われることにやりがいを感じています。自分が初めて一人暮らしをした際、不動産屋さんの丁寧な対応に助けられた経験から、お客様の人生の重要な場面に立ち会える仕事に魅力を感じるようになりました。
御社は顧客満足度を重視する企業理念と、充実した研修制度に魅力を感じています。入社後は、前職で培った営業スキルを活かしながら、不動産の専門知識も習得し、月間成約件数トップを目指して努力します。将来的には、御社の営業リーダーとして、チーム全体の成果向上に貢献したいと考えています」
文章作成が苦手な場合は、プロのエージェントに依頼するのもおすすめです。
キャリすぐなら、業界に精通しているキャリアアドバイザーが書類作成から内定獲得まで丁寧にサポートします。
未経験でも使える不動産業界への志望動機における具体例3選
不動産業界が未経験の方でも使える志望動機の具体例を3つ紹介します。
- 営業なら過去に努力した経験と稼ぎたい気持ちを伝える
- バックオフィスならチームや団体を支えてきたエピソードを記載する
- 将来起業したいならできるだけ解像度を高くする
順番に紹介していきます。
営業なら過去に努力した経験と稼ぎたい気持ちを伝える
営業職を希望するなら、過去に努力した経験などを交えて伝えるようにしましょう。
具体的な例文は以下のとおりです。
「大学時代のテニスサークルで、練習量を3倍に増やし、地区大会で準優勝するまでに成長した経験があります。この粘り強さと向上心を不動産営業でも発揮し、成果を上げたいと考え御社を志望しました。御社の成果主義の評価制度に魅力を感じています。努力が正当に評価され、高い収入につながる環境で、自らの営業力を試したいと考えています。入社後は、先輩方の営業手法を積極的に学び、1年目から月間MVP獲得を目標に取り組みます」
不動産営業の志望動機では、「成果を出すために努力できる人物である」や「成果に応じた報酬を求めている」などを正直に伝えるのが大切です。
不動産業界、営業職は成果主義の傾向が強く、「稼ぎたい」という気持ちは決してネガティブではありません。
単に「お金が欲しい」ではなく、「成果を出すために努力できる」という表現がポイントです。
過去の営業経験がなくても、部活動やアルバイトなどで努力して結果を出した経験を具体的に伝えましょう。
バックオフィスならチームや団体を支えてきたエピソードを記載する
バックオフィス関連の志望動機の具体例は以下のとおりです。
「大学のダンスサークルで会計を担当し、予算管理の効率化により年間支出を15%削減した経験があります。メンバー全員の練習スケジュールを調整し、発表会の裏方として円滑な運営をサポートしてきました。このような経験から、表舞台で活躍する人を支える役割にやりがいを感じています。不動産業界では、営業担当者が最大限の成果を上げられるよう、正確かつ迅速な事務処理でサポートしたいと考え、御社を志望しました。御社の事務部門が営業と密に連携している点に魅力を感じています。入社後は、宅建士の資格取得も目指し、専門知識を持った事務担当として貢献したいと考えています」
バックオフィス職では、「縁の下の力持ち」としてチームや組織を支えてきた経験があると、内定確率が高まります。
単に「事務作業が得意」というだけでなく、その仕事を通じて「組織にどのような価値をもたらしたか」を具体的に伝えるのが大切です。
数字で表せる成果があれば、積極的に盛り込みましょう。
将来起業したいならできるだけ解像度を高くする
将来の起業を見据えている場合の具体例は、以下のとおりです。
「将来は地元の○○市で、高齢者に特化した不動産仲介会社を起業することを目標としています。高齢化が進む地方都市では、バリアフリー住宅への住み替えや相続に関する不動産相談など、高齢者特有のニーズがあります。祖父母の住み替え時に適切なサポートがなく苦労した経験から、この分野に強い関心を持っています。御社は業界トップクラスの研修制度を持ち、不動産取引の基礎から応用まで体系的に学べる環境があるとうかがいました。入社後は、営業として実績を積みながら、高齢者向け住宅の知識も深め、5年後の独立に向けた基盤を作りたいと考えています」
将来の起業を志望動機に含める場合は、単に「いつか独立したい」という漠然とした表現ではなく、できるだけ具体性をもって伝えましょう。
起業したい背景と、今取り組んでいる内容やこれから向かっていく方向を明確にするのがポイントです。
起業までの具体的なステップや時期を示すことで、計画性のある人物だという印象を与えられます。
ただし、「すぐに辞めて起業する」という印象を与えないよう、企業に貢献することが大前提の旨も併せて伝えてください。
不動産業界の志望動機に関するよくある質問
不動産業界の志望動機に関するよくある質問は以下の3つです
- 過去の実績がまったく無いのですがどうすれば良いですか
- 志望動機がまったく考えられないです
- 業界ごとに志望動機は変えたほうが良いですか
順番に回答していきます。
過去の実績がまったく無いのですがどうすれば良いですか
実績がない場合は、2つの選択肢があります。
- 現職で実績を作る
- 転職して実績を作り、その後キャリアアップのために再転職する
不動産業界でも、中小企業や地域密着型の不動産会社は、大手に比べて採用のハードルが低い傾向にあります。
まずは経験と実績を積み、その後より条件の良い企業へのステップアップを目指すパターンです。
実績がなくても、学生時代の部活動やアルバイト、ボランティア活動などの経験から、不動産業界で活かせる能力をアピールできます。
志望動機がまったく考えられないです
志望動機が思い浮かばない場合は、以下の5つのステップを実践してみましょう。
- 思いつく限りの志望動機を紙に書き出す
- もっとも大切な動機を3つ選ぶ
- なぜその3つを選んだのか更に思いつく限り言語化する
- 伝えたい志望動機を選ぶ
- 結論ファーストで志望動機を文章にする
基本的には、ご自身の力で書類作成を行うことをおすすめします。
内定へ着実に足を進めたい、無駄な時間を使いたくないとお考えの方は、ぜひ下記から弊社へご相談ください。
業界ごとに志望動機は変えたほうが良いですか
基本的には、業界ごとに志望動機は変えたほうが良いです。
また、業界が変われば志望動機が変わるケースが多いです。
同じ不動産業界でも、デベロッパー、仲介会社、管理会社など、企業の事業内容によって求める人材像は異なります。
デベロッパーであれば「街づくりに関わりたい」、仲介会社であれば「お客様の理想の住まい探しをサポートしたい」など、企業の特性に合わせた志望動機を作成しましょう。
まとめ
不動産業界への志望動機は、単なるテンプレートや例文の模倣ではなく、自己分析から導き出すのが重要です。
本記事で紹介した5つのステップを実践することで、あなただけのオリジナルな志望動機を作成できます。
志望動機は採用担当者があなたを知るための最初のメッセージです。
テンプレートや例文に頼らず、自分自身の言葉で誠実に表現すると内定の確率が高まります。
本記事を参考に志望動機を考えて、不動産業界での新たなキャリアへの第一歩を踏み出しましょう。